OB訪問のススメ|OB訪問はいつ行うべきか

OB訪問

OB訪問はいつ行っても良い

就職活動は情報戦とも言われます。就職活動を始めるにあたって、いろいろな本やサイトから、就職活動ってそもそもどうやって進めるものなのか、調べられるかと思います。昨今ではインターンへの応募・選考活動から既に就職活動も始まっているようですが、自己分析や企業分析、ES(エントリーシート)作成など、やることは様々あります。

その中で、OB訪問も、情報収集活動の一つの手段として紹介されているかと思います。就職活動を行っていく中で、OB訪問自体、いったいどのタイミングで実施すべきなのか、悩まれる学生も多いように伺いますし、ある程度就職活動の軸が定まらないと、どの先輩に話を聞くべきかも決まらない部分も多いでしょう。

OB訪問のススメ|OB訪問で良く受ける質問集」の記事で紹介しましたが、OB訪問で得られる情報や知恵は、就職活動のどの段階においても有効なものがあると考えます。いきなり結論を書いてしまいますが、個人的には、就職活動の進め方を調べる段階からでも、いつからでもOB訪問はすべきだと考えます。その方が、後々の工程も効率よく進められる部分があるかと思います。

以下では、就職活動のフェーズ別でのOB訪問のメリットについて解説します。

フェーズ別OB訪問の意義・メリット

就職活動の4つのフェーズ

就職活動も毎年、経団連などの動きもあって、採用開始時期が変わったりして、学生も振り回されているかと思いますが、具体的な時期はさておき、フェーズとしては大きく以下の4つに別れるかと思います。それぞれのフェーズにおけるOB訪問の意義・メリットについて以下説明していきます。

  • 【就職活動前・準備期】:働く意義・キャリアを知る
  • 【就職活動初期】業界・業種を知る/企業を知る
  • 【就職活動後期】採用仕組みを知る/採用プロセスのアドバイスを受ける
  • 【就職活動後】入社までの過ごし方を知る

【就職活動前・準備期】OB訪問の目的:働く意義・キャリアを知る

どこからを就職活動開始と捉えるかは、人それぞれかと思いますが、学校卒業後の生き方を意識して動き出したら既に就職活動開始・準備期と言えるでしょう。このタイミングでOB訪問をされるケースは少ないかと思いますが、就職活動の大きな方向性を決める上で、人生の先輩としての声を聞いておくのは非常に有意義であると思います。

OB訪問を受けてきて、業界や企業を一応選択したものの、改めて聞いてみると、なぜその業界や企業を選んだのか、曖昧な学生が多く見受けられます。とりあえず就職人気ランキングや就職難易度偏差値の高い企業を選んでみたりされているような学生も多く見受けられます。

就職活動の後期でそうした疑問にぶつかっても、もう手遅れだったりします。就職に対する大きな方針・方向性について、早い段階で、先輩の情報などから軌道修正をしたり、正しい目標設定をすることが重要だと考えます。

このタイミングのOB訪問では、特定の企業や業種で絞るのではなく、ある程度経歴のある先輩に話を聞くのが良いか思います。また、逆に、入社後数年の先輩に話を聞くのも、直近の就職市場を反映した情報を把握出来るので参考になるかと思います。

【就職活動初期】OB訪問の目的:業界・業種を知る/企業を知る

ある程度、ネットや本などで業界・業種の勉強をしたり、企業情報を収集していく中で、どこの企業を選んでいくのかの絞り込みを行っていくかと思います。会社説明会やインターンへの応募など、限られた時間で注力すべき企業を選んでいくための情報収集としてOB訪問をされるフェーズかと思います。

このフェーズでOB訪問を行ってヒアリングする場合は、オープンで得られる情報以上のものをOB訪問には期待されてヒアリングされるかと思いますし、OB訪問でこそ得られる情報を入手出来るよう、事前の研究・調査は行った上でOB訪問を行った方が、より効果が高いかと思います。

OB訪問のススメ|OB訪問で良く受ける質問集」にも記載しましたが、業界や業種については、ある程度の経歴を経て、自社以外の企業についても知っている先輩に聞くと、より実態を把握しやすいかと思います。

【就職活動後期】OB訪問の目的:採用仕組みを知る/採用プロセスのアドバイスを受ける

応募する企業が決まったり、ES(エントリーシート)などの書類審査が通ったタイミングで、面接対策などでOB訪問を求められるケースも多いです。このフェーズだと聞きたいこと、知りたいことも明確で、採用プロセスや採用のポイントなどを知る上でOB訪問で聞ける情報というのはとても貴重な情報になります。

自身も採用プロセスに携わるようになったので、いろいろお話することも出来るようになりました。OBの中には自身のように採用プロセスに携わる現場の社員も多いかと思うので、そうしたOBへのOB訪問が出来ると貴重な情報を入手出来るでしょう。

情報入手だけでなく、ESの添削や自己PRや志望動機のフィードバックを貰うことも可能だったりします。採用プロセスに携わるような先輩だとある程度経歴を経た先輩になりますが、やはり、採用プロセスに携わっていなくても、1~2年上の先輩であれば、直近の採用プロセスを経験しているので、より新しい情報を得ることが出来るでしょう。

【就職活動後】OB訪問の目的:入社の意思決定/入社までの過ごし方を知る

内定をいくつか貰って、本当にその企業に入るべきか悩んでいる学生や、内定受諾して、入社を予定しているけれど、入社まで学生時代どう過ごすべきかを知りたい、という理由で本フェーズでOB訪問を依頼されるケースも多いです。

数年前までの売り手市場の状況では、複数の内定を貰っている学生も多く、本当にそこに入社すべきか改めて納得して決められたいという学生も多く、そうした相談も多かったです。その際に、入社予定の企業のOBだけでなく、競合企業のOBにも話を聞いてみても良いでしょう。いろいろな情報を踏まえて、納得した判断をされるのが良いかと思います。

まとめ 就職活動フェーズに合わせてOB訪問をうまく利用すべし

OB訪問は就職活動のフェーズに合わせて、うまく利用していけば良いかと思います。どんなタイミングであっても、OBである先輩方からの情報は何かしら得られるものがあるはずです。特に自身の中での課題感がハッキリしてくると、より良いOB訪問になってくるかと思います。

課題感がハッキリしない中でも、その課題感をハッキリさせるためのOB訪問というのもあるわけで、まずは相談してみると良いでしょう。もちろん、先輩の大切な時間を使うので、闇雲に行って良いというわけでもないですが、自身のOB訪問の目的を明確にした上で依頼すれば、その悩みに応えてくれる先輩は対応してくれると思います。

逆に、自身がOB訪問を受ける際には、常に以下の3つの質問をしてから訪問を受けるかどうか判断しています。「現在の就職活動の状況」「僕に話を聞きたいと思った理由は何か」「また、それをなぜ聞きたいと思ったのか」。この質問への回答を踏まえて、僕自身が学生に対して意味あるアドバイスが出来るかを判断しています。(基本的には断ることはないですが、こちら側の心の準備のためでもあります。)

いろいろなフェーズで、OB訪問を積極的に利用して、就職活動そして自身のキャリアを描いていかれると良いかと思います。

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