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【書評】駆け出しマネジャーの成長論−7つの挑戦課題を「科学」する(中原淳)

キャリア

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実務担当者からマネジャーへの移行を科学的に分析

マネジャーになったら知りたい事

あまり心構えもなく急遽マネジャーになることになり、マネジャーについて経験論ではなく、体系的に書かれた本がないか探して本書を手にとりました。

本書の著者は、東京大学において、成長やコミュニケーション、リーダーシップを専門に研究されている学者であり、東京大学 大学総合教育センター准教授として、ある部門のメンバーをマネジメントする立場でもあり、学術的な観点からと、実体験も踏まえたマネジャーの課題とそれをどう受け止め、乗り越えていけるかを教えてくれます。

本書では実務担当者から新任マネジャーになられた方、すなわち「駆け出しマネージャー」を対象に、駆け出しマネジャーがさまざまな困難をいかに乗り越え、成果を出せるマネジャーになるのか、を探求しています。各種の調査結果から整理された、マネジャーになっていくプロセスと、そのプロセスをいかに乗り越えれば良いのかを目的とした内容になっています。

そもそも、マネジャーと実務担当者の違いは何か

本書では、マネジャーとは一言で言えば「Getting things don through others(他者を通じて物事を成し遂げた状態)」としています。マネジャーになる方は、ある分野において一定レベルのエキスパートであることが多いですが、マネジャーになった際には、自身でタスクをおいかけるのではなく、人に任せる。ということが必要になってきます。そして、「エキスパート」としての自分を一部を「棄却する」ことを通して「自分以外の人」に「仕事をさせること」が求められます。つまり、マネジメントの本質とは「自分で為すこと」ではなく「他者によって物事が成される状態」をつくること、である言います。

マネジャーの10の役割

先行研究よりマネジャーとなった際に、求められる役割として以下の10個の役割があると言います。ただし、これらすべてを十分に果たす目的ではなく、実務担当者とは異なり、マネジャーとして様々な場面で、様々な屋号での活動が求められるということを理解していることが重要です。

何より実務担当者としての仕事以外に、マネジャーとして求められる役割が多種多様であり、これまでとは異なった仕事が多くあるということかと思います。

  • 対人関係の役割
    1. 挨拶屋
    2. ベクトル合わせ屋
    3. 連絡屋
  • 情報関係の役割
    1. 分析屋
    2. 伝達屋
    3. 宣伝屋
  • 意思決定の役割
    1. 変革屋
    2. 障害やりくり屋
    3. 配分屋
    4. 決定屋

マネジャーが経験しなければならない変化(学び)

上記のような実務担当者時代とマネジャー時代で変わる状況において、変化・学びとしては2種類あると言います。1つは実務担当者時代の未経験分野を新規に学び直すこと。マネジャーとして新たに求められる役割そして、それに必要なスキルなど含めて新規に学びなおしていくことが必要です。この変化・学びに関しては、実務担当者時代であっても、仕事をこなしていく中で、新しいことを学んでいくことはあったと思うので、大きな変化はないかと思います。

もう1つが、実務担当者時代に身に着けた知識やスキルをマネジャー用に変更することや、場合によっては、それらを捨て去ること。新たに身につけるだけでなく、これまで実務担当者・ある分野におけるエキスパートとして身につけてきたことを変更したり捨て去るという、実務担当者時代の延長線とは異なるベクトルでの成長の仕方が必要になります。この点において、マネジャーと実務担当者での大きな違いがあるかと思います。

マネジャーへの移行期間をいかに乗り越えていくか

上述の通り、マネジャーへの移行においては、大きな変化があることは確実であり、避けては通れないものと認識・理解し、あとは、その移行期間をいかに戦略的に乗り越えていくのかが重要であると言います。そのためのプロセスとして、以下のプロセスを推奨しています。

  1. リアリティ・プレビュー
    マネジャーになる前に、マネジャーとしての直面するであろう現実や課題、不安など、これから起こる現実を事前に知っておくこと。
  2. リアリティ・アクセプト
    マネジャーになった後の現実を知り、それを受容すること
  3. リフレクション
    マネジャーとして経験したことを内省すること
  4. アクションテイキング(以降、3→4の繰り返し)
    みずからの原理原則をつくり、行為すること

マネジャーを取り巻く環境の変化

日本型の終身雇用や年功序列での組織開発が立ち行かなくなってからだいぶ経ち、外資系に限らず日系企業においても、組織構成や、昇進の仕組みなどもだいぶ変わってきました。そうした状況の変化を踏まえて、マネジャー及びマネジャーになるプロセスにおける環境も変わってきており、本書では以下5つの点を挙げています。

  • 突然化
    組織がフラット化してきたことで、係長補佐や課長補佐など、管理職自体の多重構造が減ってきています。結果として、管理職と現場担当者、という単純な組織構造になってきた結果、管理職・マネジャーへの階段が1段しかなく、突然マネジャーとなるケースが多くなってきているとのこと。
  • 二重化
    プレイヤーとマネジャーの二重化、所謂プレイングマネジャーです。著者の行ったマネジャー向けの調査によると、純粋にマネジメントだけを行っているマネージャーが調査対象者のうち2.7%に過ぎないという結果が出ているようです。マネジャーとしては、このプレマネバランスを上手にとっていく必要があります。加えて、同様に調査によれば、プレイヤーとしての時間に重きを置いているマネジャーの職場業績が低いという調査結果も提示されており、いかにマネジャーへ軸足を寄せていくかが重要であると言えます。
  • 多様化
    昨今の特徴として、職場メンバーの属性の多様化もあげられています。それは国籍、性別、年齢、契約形態等、マネジャーとしてマネージする部下・メンバーの多様化が生じてきており、それらへの対応が求められると言います。
  • 煩雑化
    情報セキュリティ管理や、各種従業員に求められる管理業務というものが昨今増えてきており、マネジャーとしては、それらを部下に徹底させていく必要があります。それらの管理など含めた業務の煩雑化が挙げられています。
  • 若年化
    成果主義の進展や人件費削減などの要因もあり、マネジャーへの昇進が早まっている傾向にあるとのこと。結果として、未熟な状態でマネジャーへと昇進するケースが多いと言及されている。

新任マネジャーが移行期において乗り越えるべき7つの挑戦課題

さて、いよいよこれからが本題です。新任マネジャーが移行期において乗り越えるべき課題が何で、それをどう乗り越えていくのか。前述のようなマネジャーとして求められる役割や、昨今のマネジャーを取り巻く環境を踏まえて、本書ではマネジャーが乗り越えるべき課題として、7つの挑戦課題を以下のように挙げられています。

  1. 部下育成
  2. 目標咀嚼
  3. 政治交渉
  4. 多様な人材活用
  5. 意思決定
  6. マインド維持
  7. プレマネバランス

挑戦課題その1 「部下育成」

部下育成は、そのまま部下の育成ですが、マネジャーとしての部下育成に関して、著者は「部下育成の原理とは、リスクをとって部下に仕事をまかせ、適切なタイミングでフィードバックをする」としています。部下育成に関しては、それだけでも何冊もの本が書かれているように深い世界ですが、原理はまさにこの通りなのだと思います。その上で、どのように部下に仕事を任せていくのか。

本書では、まずは対象者となる部下を特定すること。そして、部下を理解することを推奨しています。当然ですが、育成対象となる部下が誰で、どんな課題があり、どう育成する必要があるのか、が分からなければ育成方法なども決まりません。数ある部下から、育成対象となる部下の特定、優先順位付けなどを行う必要がありますが、そのためにも部下の状況を把握することが求められます。

対象となる部下が決まり、状況がわかったら、今度は、どのように育てるか。そこでは「経験学習理論」でよく参照される3つの円で表される図のもので言及されているます。所謂「快適空間(コンフォートゾーン)」「挑戦空間(ストレッチゾーン)」「混乱空間(パニックゾーン)」とある中で、部下本人の状況を踏まえて、適切に「挑戦空間(ストレッチゾーン)」にあたる仕事を任せていく。実際には、この状況把握や仕事の適切な任せ方が本当に難しいのですが。いずれにしても、マネジャーからの一方的な指示だけでなく、部下本人が納得する形で目標を設定を行い、振り返りを行うことが重要であると述べています。

また、部下育成にあたって、上司と部下の1対1だけでなく、面として部下を育成していくような環境を作っていくことも重要であると言っています。

挑戦課題その2 「目標咀嚼」

目標咀嚼とは「会社がつくった目標を自分の部下たちに噛み砕いて説明し、部下たちの納得を得ること、会社の戦略を部門の仕事に、部下たちに仕事を割り振っていくこと」であるとしています。著者の行った調査によれば、部下育成の能力の高いマネージャーは「目標咀嚼」の能力にも秀でているそうです。

では、どのように「目標咀嚼」を行っていくのか。

まず、「誰もが理解できる言葉で目標を示し、部下に納得してもらい、彼らのモチベーションを高めたうえで、部下の行動を引き出さなくてはなりません。」。つまり、単純に会社から与えられた目標をそのまま部下に伝えるのではなく、マネージャーの役割は「翻訳機」である著者は言います。情報をそのまま伝えるのではなく、情報を加工し、翻訳を行わなければいけないのです。

では、どういった形で情報を伝えるのか。著者は「「ポジティブストーリー」を作ること」が大事であると言います。ストーリーとは「私たちは今、どのような状態にあるのか?」次に、「短期・中期・長期的には、何を達成するのか」を明確にして伝えることであると言います。

挑戦課題その3 「政治交渉」

ここで言う政治交渉とは、「組織内にネットワークをつくり出し、それを通じて自部門に資源(ヒト・モノ・カネ)を集めつつ、かつ、他部門ともうまく協調していくこと」。組織として成果の出る仕事を行っていく上で、こうした動きが必要になります。また、組織としてはもちろんですが、部下が活躍する環境を整える意味あいであったり、そもそも、組織自体を強化する上でのリソース確保なども必要になります。実務担当者時代にも、こうした動きをされていた方もいらっしゃると思いますが、これが自身の仕事範囲だけでなく、部下・組織の仕事の領域も把握して動いていく点が異なってくるところでしょう。

また、政治交渉をさらにうまく進めていく上で、自身の上司であるボスをうまく活用していくことも重要であると言います。他部門への協調や部下のマネジメントと同様に、ボスマネジメントにおいては、ボスの個人的資質をよく知り、ともにメリットが享受できるような関係をまずは築くことが必要であると言います。

挑戦課題その4 「多様な人材活用」

マネジャーを取り巻く環境にもあったように、職場で働く人材が多様化しており、それらをうまくマネージし、活用していく必要があります。そのためには、マネジャーはまず現場を観察しなくてはなりません。(中略)職場にはどんな人間関係が存在し、誰を動かせば、誰が動くのか、に関する情報を、いわばフィールドワーカーのように集め、それらの情報から作戦を練る、ことが重要であると言います。

例えば、年功序列も序列も崩れて、年上の部下の存在も当たり前になってきましたが、年上の部下に対する活用のポイントとして「年長者へのリスペクト」「役割として接すること」「職場のパワーバランスを利用すること」の3つを挙げています。

また中途採用社員も多くなってきているかと思いますが、これは新入社員においても、結構ばらつきがある中で、大きくは変わらないかと思いますが、その部下が何が出来て、何ができないか。何を理解して、誤解しているのか「境界をさぐる」ことをまず行うように推奨されています。自身も転職を多く経験しているのと、今の自身の部下も半分以上が中途採用社員なので、このあたりの必要性は強く共感出来ます。そして、中途採用社員は即戦力として期待されて入社されてきますが、その期待を超えられない部分で、これまでの経験・知見を新しい職場でも押し付け過ぎてしまう傾向がある点も調査で明らかにされています。そのためには、中途採用社員自身にも変わってもらう必要があり、「Unlearn(学習棄却)を促すこと」そして、必要に応じて「再学習せること」が重要であると言います。

挑戦課題その5 「意思決定」

マネジャーとしての重要な仕事として、組織として、また部下から寄せられる様々な難しい課題に対して「意思決定」していくことが求められます。ただし、マネジャーレベルの意思決定が求められるのは白黒がはっきりしない「グレーな問題」が当然多くなります。簡単な意思決定であれば、より現場・現状を知っている実務担当者でも行えるからです。一方で、マネジャーはそうした難易度の高い意思決定を、実務担当者より少ない知識や情報を元に、リスクやメリット、デメリットを勘案して、適切に部門の意思を決定し、自ら責任を負わなくてはなりません。

より適切な意思決定を限られた時間で行っていくためにも、まずは情報収集です。そのために、部下からの情報を収集し、学ぶこと。ただし、部下からの情報を鵜呑みしないことも注意点として挙げられています。部下は自分に都合の悪い情報にバイアスをかけて上げてくる可能性があるからです。そのためにも、いろいろな日頃からいろいろなネットワークを築いて情報源を有しておくことが必要です。

また、マネジャーとなって新たにこうした現実に直面しますが、他の課題も同様に、そういうものだと受け入れ、必要以上に過敏にならなくて良いとも著者は言います。

挑戦課題その6 「マインド維持」

マネジャーとして、複雑で困難な課題に直面する中、マネジャーとしてのマインドを維持しながらその役割を継続遂行していかなければいけません。そのため、いかにその仕事が「矛盾」や「混沌」に満ちていようとも、心を平静に保たなくてはなりません。「折れないように自分を維持すること」が必要であると言います。そして、マインドを維持するために、最も助けになるもののひとつに、「自分のしごとに耳を傾けてくれるサポーティブな他者」を見つけることが大事。

組織・職場の状況に応じて助言・指導をもらえるネットワークをメンテナンスしておくことが大切であると言います。マネジャーはその組織においては1人であり、孤立しがちです。しかし、周りを見渡せば、同じ階層での他の組織のマネジャーもいるわけで、そうした同じ立場で、同じような課題を抱える仲間を持っておくのは重要ですね。

挑戦課題その7 「プレマネバランス」

最後に、マネジャー個人としての課題にも繋がりますが、プレイヤーとしての自分、マネージャーとしての自分の心理的・時間的バランスをどのようにとっていくのか。のプレマネバランスと言う課題。

対応方法としては、自分の時間を見直していくことが推奨されています。その中で自身の抱えるタスクについて、次のように分類し、マネジャーとしての業務に時間を割けるようにしていく必要があります。

  • 「自分がやりたいこと」
  • 「自分がやらなければいけないこと」
  • 「自分がサポートするなら、他人に任せることができるもの」
  • 「自分のサポートなしでも、他人に任せることができるもの」

多くのマネジャーが同じく抱える課題を知って受け入れる

本書は、上述のように、マネジャーが直面する課題を各種調査等の定量・定性的な分析を踏まえて、提示してくれており、よくあるマネジャーの経験談だけで構成されていないので、納得が非常にあります。また、自身もマネジャーになって半年ほどですが、まさに上記のような課題や対応について自分なりトライ&エラーを行いながら対処してます。本書のようにマネジャーとして誰もが直面する課題だと分かっていると、それを個人的な課題として捉えるのではなく、業務遂行上乗り越えるべき課題として捉えることで気持ち的にはかなり楽になりますし、対処法ももちろん参考になります。

マネジャーになって間もない方、これからマネジャーになる方へ

本書はまさに「駆け出しマネジャー」として、マネジャーになって間もない方はもちろん、マネジャーになる予定の方にとっても、「リアリティ・プレビュー」として、個人の体験談ではなく、幅広いマネジャーの調査に基づく内容となっているので、参考になるかと思います。

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