ポストコンサルタントのキャリアパス 30代の場合

キャリア

コンサルタントは渡り鳥なんて呼ばれたりするくらい、戦略コンサルティングのファームだと在籍年数は平均して2~3年なんてのも普通です。では、コンサルタントはコンサルタントを辞めてどこへ行くのか。今回、自身も経営コンサルファームを退職し、次へのキャリアステップを考えるにあたって、コンサルタントのキャリアパスについて、これまでの自身の転職活動から得た知見、実際の面接や転職エージェントからの情報などを踏まえて考えてみたいと思います。コンサルタント、ここでは経営・戦略系のコンサルタントを前提にお話をさせていただきます。

ポストコンサルのキャリア:その1 コンサルティング業界内での移動

多くは、同じ業界内での移動が多いようです。戦略コンサルから戦略コンサルへ、ITコンサルからITコンサルへ。コンサルティングは人に依るところが大きく、各社で差別性があるかというと、サービス内容はほとんど同様です。その意味では転職が容易であり、前職でのスキルや人脈を、後のファームでも活用しやすい職種と言えます。そのため、より良い条件を目指してキャリアアップされるケースや、より大きなプロジェクトを手がけるために大手へ移ったり、ワークライフバランスを考えて転職したり(あまりどこの会社も変わらずハードですが)が多いようです。

また、同じコンサルティング業界の中でも、業務領域を変えたり、広げたりされるコンサルタントもいます。ITコンサルタントからより上流の戦略部分まで含めて携わりたいということで、戦略コンサルタントへ転身される方や、戦略コンサルタントからより専門性を高めて人事や会計などのコンサルタントへと転身される方。

それぞれ専門性や求められる能力・知識が異なるため、同じコンサルタントと言えども他の分野へのチャレンジは難しいようです。ただ、課題解決という点では共通しているため、圧倒的に高い課題解決力を有している場合は、他分野でのコンサルティングファームでもやっていけるのかも知れません。

ポストコンサルのキャリア:その2 企業経営者

コンサルタント後のキャリアとして良く聞かれるのは企業経営者への道です。大手のコンサルティングファームのパートナーなどを経て、大企業へプロの経営者として招聘されるケースや、自らビジネスを立ち上げられるケースなど様々ですが、経営コンサルタントとしての経営ノウハウを活用して、外部のコンサルタントとしての立場ではなく、自ら事業を行っていくケースが目立ちます。

■事業会社における経営

・樋口泰行(BCG出身)・・・日本HP社長→ダイエー代表取締役社長→マイクロソフト日本法人代表執行役社長 兼 米国本社コーポレートバイスプレジデント
・三枝匡(BCG出身)・・・ミスミグループ代表取締役社長・CEO
・岡本浩一郎(BCG出身)・・・弥生 代表取締役社長
・正田修(BCG出身)・・・日清製粉取締役社長→日清フーズ取締役会長→日清製粉グループ本社取締役会長→花王取締役→日清製粉グループ本社名誉会長相談役
・辺見芳弘(BCG出身)・・・アディダスジャパン副社長→東ハト代表取締役社長
・佐藤弘志(マッキンゼー出身)・・・ブックオフメディア(株)代表取締役→ブックオフコーポレーション(株)代表取締役社長
・横山禎徳(マッキンゼー出身)・・・オリックス、三井住友フィナンシャルグループ、三井住友銀行社外取締役
・金子英樹(アクセンチュア出身)・・・シンプレクス・テクノロジー代表取締役社長)
・小松崎行彦(ベイン出身)・・・レックス・ホールディングス代表取締役社長(レインズインターナショナル、エーエム・ピーエム・ジャパン、成城石井、コスト・イズ、テンポリノベーション各社取締役兼任)
・妹尾輝男(ベイン出身)・・・日本コーン・フェリー・インターナショナル社長

■独立・起業による経営者

石川真一郎(BCG出身)・・・GDH代表取締役社長兼CEO
岩瀬大輔(BCG出身)・・・ライフネット生命保険 取締役副社長
堀紘一(BCG出身)・・・ドリームインキュベータ代表取締役会長
大石佳能子(マッキンゼー出身)・・・メディヴァ代表取締役社長
木南陽介(マッキンゼー出身)・・・リサイクルワン代表取締役
高島宏平(マッキンゼー出身)・・・オイシックス代表取締役社長
谷村格(マッキンゼー出身)・・・ソネット・エムスリー代表取締役CEO
南場智子(マッキンゼー出身)・・・ディー・エヌ・エー代表取締役社長

最近は少ないようですが、ファンドのファンドマネージャーや経営者になる方も多かったでしょう。

これらは、華々しくかつ著名な方が多いこともありますが、ある意味これは数少ない成功パターンであると思います。大手ファームでパートナーレベルまで上り詰める方は数いるコンサルタントの中でも一握りです。さらに企業経営者になれる方となると、さらに少なくなります。

DeNA(ディーエヌエー)の南場社長はマッキンゼーの出身です。コンサルタント出身の方が立ち上げた会社で成功している数少ない事例のひとつです。以前、雑誌の対談インタビューの中で、やはりコンサルタントと実際に経営を行う立場に立つのとではまったく違うとおしゃっておりました。売上・利益に対する責任・コミットの点で、明らかにそのプレッシャーは異なりますし、意思決定を支援するのではなく、自ら行っていくことの難しさを実感されていらっしゃいました。

ポストコンサルのキャリア:その3 ファームとして独立

こちらもある意味経営者ではありますが、事業会社を立ち上げるケースよりも、コンサルタントとして独立して自身のファームを立ち上げられるケースの方が圧倒的に多いと思われます。コンサルタントは個人の名前で商売が出来るというのも大きな特徴です。個人でクライアントを獲得出来るレベルで、大手ファームに属しているメリットよりも、独立して直接契約をもらったほうがメリットが大きくなれば、独立するのでしょう。

個人的にコンサルタントとしてのゴールというのは、ここだと考えます。コンサルタントは経営のプロとは呼ばれますが、実際に経営した事があるコンサルタントはごくごく少数です。あくまでもコンサルタントと言う、ひとつのプロフェッショナルな職種であることを考えると、弁護士や医師のように、自身の名前でファームを立ち上げられることがひとつのゴールであると言えるでしょう。

もちろん、独立してファームを立ち上げるにはしっかりとした顧客、人脈を有している必要があり、すでにコンサルタントとして大きな成果を出している方に限られる点では、こちらもそれほど多くはないでしょう。

ポストコンサルのキャリア:その4 事業会社への転職

経営者としてではなく、経営に近い立場でコンサルタントとして培った専門性を活かして転職をするケースも多いようです。戦略系のコンサル出身者であれば、経営企画部や新規事業開発、財務・会計系コンサルタントであれば、財務部、人事コンサルなら人事部など、いろいろな企業を支援してきた経験を活かせます。また、機能面ではなく、業界という切り口で、自動車業界、金融業界、製造業などの専門性を活かした転職も考えられます。

しかし、コンサルタントと事業会社での実務者とのビジネスへの携わり方にはやはりどうしても違いが存在します。経営企画と言えば、コンサルタントの立場で言えば、もちろん財務分析などの内部分析を行い、外部環境分析などを行って事業戦略や中期経営計画を策定していきます。これは経営企画部においても同様でしょう。しかし、経営企画部も会社によって様々な役割があり、予算や実績管理なども経営企画部の仕事である場合が多くあります。

こうした、ある意味でルーティンな業務をコンサルタントが代行して行うケースは多くありません。コンサルタントに依頼するようなものでもありません。しかし、経営企画部としては重要な業務のひとつです。人事コンサルにしても、財務・会計やITコンサルも同様でしょう。やはり実務レベルで日常的に行われている業務については、コンサルタントとしてはカバー領域として入っていないケースが多いのではないでしょうか。

こうした場合、いくらコンサルタントとしての専門性が高いと言っても、特に30代の中堅層としては転職が難しくなります。また企業の成長段階によっても経営企画に求められる人材要件は異なってきます。ベンチャー企業においては、経営企画の中で、人事的なものも扱うケースも多いでしょうし、資金繰りなども重要です。多くのグループ会社を抱えるホールディングス会社では、グループ経営についての経験なども求められるでしょう。つまり、事業会社でのこうしたポジションでの求人というのは、ある意味とてもピンポイントになりがちであり、それに適した経験・スキルを有しているかが大事になってきます。そう考えると、事業会社への転職という道も意外と難しいのがわかってきます。

まとめ

ここまで、ポストコンサルタントのキャリアパスについて考察してみました。もちろん、上記がすべてではないですが、大枠この中で収まると思われます。そう考えてみると、コンサルタントとは、意外とつぶしが利かない職業
ではないかというのが個人的な結論です。

論理的な思考力や経営的視点、財務・会計の知識やマーケティングノウハウ、コミュニケーション能力など、一時期、どこの会社に行っても通じるポータブルスキルとしてもてはやされました。経営コンサルタントは確かにこれらの能力は一般のビジネスマンに比べれば高いと考えられます。なぜなら、その点をとにかく磨くことに注力し、仕事上でも強く求められるからです。

確かに、それらを活かせればどこに行っても活躍することが出来る素養・資質は持っていると言えます。しかし、それを評価してくれるのはコンサルティングファームくらいです。事業会社において求められるのは成果です。コンサルタントとしての成果と事業会社における成果が残念ながらズレている場合が多いです。コンサルタントがいくら実行段階まで含めて支援をすると言っても最終的に実行するのはクライアントであり、実行の結果に成果が紐づきます。残念ながら、そうした経験はコンサルティングファームにいると巡り合いにくいのです。企画・プランニングしただけの成果では、事業会社では評価されにくいです。

また、同業のコンサルファームであっても素養・資質だけでは採用しません。圧倒的な地頭の良さがあれば、コンサル未経験でも採用するのがコンサルファームですが、コンサル経験者の採用においては、この地頭の良さに加えて、既存のプロジェクトのどこにアサインできるかというピンポイントでの経験や、今後顧客開拓が可能なのか、現存の人脈・ネットワークなども含めて判断されると考えられます。

そう考えると「ポストコンサルのキャリアパスのその1」で述べたように、横の移動が大半であることがわかります。そして、延々とこの横の移動を繰り返すことになるわけですが、早々にここを抜け出す必要が出てきます。コンサルティング業界の特徴とも言われますが「Up or Out」の法則が自然と働きます。ハードワークで常に新しい考えを取り入れ価値を提供していくのは、やはり年齢を経ていくと難しくなっていきます。年と経験を経て身につくものもあるので、一概には言えませんが、ノウハウやスキルを切り売りする所謂「先生型」なコンサルタントで食べていくのであれば、それこそ圧倒的な経験や知見を有している必要があり、そこにも厳しい競争が待っています。

現在コンサルタントを目指されている方、今現在コンサルタントの方は、常にキャリアについて上記のような視点で問いかけていかれる必要があると考えます。コンサルタントとしての道を究めるのか、将来的には事業会社へ移るのか。しかし、「将来経営者になりたいからコンサルタントになる」という安易な考えは残念ながらコンサルタントとしても通用しません。コンサルタントをし、経営の現場を見ればそれがいかに厳しいものかすぐに分かると思います。

コンサルタントは決して楽な仕事でもなければ、華やかな仕事でもありません。ただ、ひたすらに頭で汗をかき、体を動かして稼ぐ労働集約的な仕事です。給与も多いように見えますが、労働時間を踏まえ自給換算をすればマック以下というのもざらです。

これらは実際に自身がコンサルタントをしてきた感じた実感です。今現在転職活動を行いながら、今後のキャリアを模索していますが、こうした視点・情報がほかの方にも参考になればと思い整理してみました。是非、現役・OBコンサルタントの方からの意見なども聞かせていただければと思います。また、これからコンサルタントを目指される方からの質問なども大歓迎です。

ブログ移転しました。今後はこちらを更新しますので、よろしくお願いいたします。
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コメント

  1. 小田川 健二 より:

    日本語が、めちゃくちゃで、何を言っているのか、わかりません。ただしいことを、発言されているのですから、もう少し、文章力を、つけたほうがいいですよ。これでは、何も伝わりません。
    N社 代表より

  2. より:

    >小田川さん
    コメントありがとうございます。また、いただきましたご意見、確かにおっしゃる通り、
    推敲が足りてない部分が多々あり、読みにくい文章になっているかも知れません、参考にさせていただきます。
    今後も、懲りずに読んでいただき、ご指摘いただければと思います。
    ありがとうございます。