(この記事は2010年書いたものを、一部書き直しております。)
最近は景気が持ち直してきた、というような話しもありますが、雇用市場は依然として冷え切ったままです。特に、若年層の失業状態は深刻になっています。直近2013年1月の調査によれば、全世代での失業率は4.2%なのに対して、15歳~24歳は6.7%。25~34歳は5.4%と全体平均を上回っています。
雇用は景気変動の中でも、遅れてやってきます。企業の業績が回復しても、すぐに雇用を増やしたりはしません。また、この景気回復がどこまで続くか、先の見えない中では企業側も人を雇うことには消極的にならざるを得ません。
こうした雇用情勢の中で、転職活動を行い、成功させるのは非常に困難であると言えます。
私自身、2010年2月末に退職し、約9ヵ月間の転職活動を行ってきました。
その間、書類を応募した企業は200社を超えます。正直、なめてました。もっと、早く決まるものと甘い想定をしていましたが、結果として9ヵ月間という長期の失業を経験してしまいました。
ただ、この経験を踏まえて、自身も学ぶものがありましたし、また、他の多くの転職者の方の参考になり得る情報もあるのではないかと思い、【不況期における転職活動】と題して、この経験を記しておきたいと思います。
30代の転職活動
転職活動においては、年齢や経歴によって、活動方法が変わってきます。1社目をつとめて2~3年程度の第二新卒と、20代後半~35位までの中堅層、36歳以上のマネージャー層、それぞれで留意すべき点は異なります。第二新卒では、ポテンシャル採用もあり、まだまだ若手としての可能性の幅は広いでしょう。一方、中堅層になれば、即戦力としての力、実績が、マネージャー層においては、マネジメントによる高い成果が求められます。
そこで、恥ずかしながら簡単に私自身の経歴を明かしておきます。
客観的に経歴だけ見れば、それなりに見栄えの良い経歴だと思います。ここで敢えて経歴を明かすのは、自慢でもなんでもなく、どんな経歴の人間で、どういうキャリア志向を持っている人間なのかを分かっていただいた方が、話しが理解しやすいと思うので、スペックをさらしておきます。(2010年当時)
31歳 男性 妻子持ち 賃貸暮らし
2003年 都内一流大学を卒業(1年間の英国留学経験あり)
2003年~2006年
一部上場システムインテグレーター企業にて営業を3年間(中小企業診断士1次試験合格)
2006年~2010年
独立系小規模経営・戦略コンサルティングファームにて
約4年間、企業向けの戦略コンサルティングを実施
(新規事業、マーケティング、ブランディング戦略策定、営業力強化など)
資格
・英検2級
・TOEIC700点台
・簿記検定3級
・中小企業診断士(1次試験合格)
自分のキャリアの変遷
ちなみに、私が大学を卒業し、就職活動を行った2003年も就職氷河期と言われた時代、大卒の就職内定率が60.2%でした(今と比べればまだましですが)。それなりの大学を出ていても、就職が難しく、当時も80社ほど応募し、なんとかひっかかった1社に入社いたしました。
今思えば、それでも一部上場の大企業に入社出来たのだから、恵まれたものかも知れませんが、やはり自身のやりたい分野の仕事ではなかったこともあり、転職のチャンスを探っていました。そうは言っても、短期間の就労期間は経歴上良い評価には繋がりませんし、「石の上にも3年」という言葉もありますが、3年は勤めようと思っていました。仕事も頑張って行いながら、在職中から中小企業診断士試験の学習を行うなど、自己啓発、スキルアップを行っていました。
そして、3年経った2006年。雇用市場は2003年の就職氷河期から、一気に売り手市場になり、雇用を締め付けていた世代を確保するため「第二新卒」ブームなどと呼ばれ、転職する人間も多く出ました。そんな流れにも乗りつつ、2社目の小さなコンサルティングファームに入社。SIの営業から、ITではなく、戦略系のコンサルティングという、キャリアチェンジになりましたが、時期も良かったのでしょう、この時は2カ月くらいの空白期間がありましたが、比較的早く、しかも自身のやりたかったコンサルティング業界に入ることが出来ました。
そして4年間、大手企業相手に、新規事業開発コンサルティングや、企業ビジョン・理念の策定や、マーケティング戦略策定、ブランディングなど、自身の興味のある分野のコンサルティングに携わることが出来ました。早く帰れても終電、徹夜も日常茶飯事で、休みも月に1日、2日なんて状態が定常的に続くようなハードな職場環境ではありましたが、非常に刺激的で良い経験が出来たとは思っています。
そんなコンサルティングファームも、リーマンショック以降の不景気の波を受けた企業業績の悪化に伴い、マーケティング予算が削られ、業績が悪化。一律の大幅な給与カットや、支社の閉鎖においやられました。
そんなこんなで、自身も娘も生まればかりというのもあり、今後の生活面での不安もあり、転職を決意し、2010年2月末に退職をいたしました。
本来ならば、次の仕事を決めてから辞めるというのが常道なのですが、仕事が忙しく転職活動の時間が取れない事、大阪の支社におり、やはり求人件数で言えば、東京が好ましいと考え、東京での転職活動を行いたかった事、あと社内政治的な理由などもあり、減俸の辞令が出た時点で、辞意を表明いたしました。
こうして始めた転職活動。思いもよらず9ヶ月もの長期に渡ってしまいましたが、今後、この転職活動について書いていきたいと思います。
質問やご意見など、コメントいただけるとうれしいです。
【不況期における転職活動】
はじめに
3.不況期における転職活動を進める上での心構え
4.不況業界からのキャリアチェンジ
5.生活基盤の維持
6.転職活動の方法
6-1.応募
6-2.企業分析
6-3.自己分析
6-4.応募書類(履歴書/職務経歴書/志望動機書)
6-5.面接対策
7.転職活動以外の時間活用
コメント