最近では、家庭回帰のような流れや、育児休暇取得推進など、父親の家庭参加も積極的になってきていると思います。
しかしながら、父親とはどうあるべきか、また子供との関係性などについては、正直悩みどころです。もちろん、ひとつの正解などはないのですが、本書ではそうした悩みを持つ父親に向けられた本です。
著者自身、離婚による母子家庭で育っており、父親像に悩んでいた中で、情報収集や試行錯誤をしながら、実際の子育てを行っています。そこで得られた体験などを元に、子供にモテるための提案を説いてます。
モテるお父さんというのは、決して甘やかすだけではなく、本書は次のように定義しています。
「子どもの未来を広い視野をもって考えることができ、自分の価値観や生きざまをありのまま語り、子どもと過ごす時間をマネジメントできる男」
こうした父親へとなるために、本書では、本を読むこと、そして子どもと二人旅をすることを説いています。読むべき本も紹介されております。
なにぶん正解もないため、著者の経験論や著者周辺の方の話しがベースであり体系的なものではもちろんないですが、父親がどうあるべきか考えるきっかけとして、また他の父親がどう考え、子供にどう接しているのか、参考になると思います。
モテるお父さんになる! ―父親力をアップさせる3つの法則 | |
中野 博 細谷 覚
現代書林 2010-06-02 おすすめ平均 |
「イクメン」などと言う言葉が流行り、育児に積極的に参加する父親が増えています。2005年には経済情報誌のプレジデントからプレジデントファミリーという雑誌も出ています。
今自身も30代で、周りにも父親になる友人たちが多くいます。自身も含め、われわれの父親の世代というのは、現在50代~60代。バブル崩壊以前から、日本の高度成長期を支え、仕事に懸命に費やしてきた層であると考えられます。家庭の中ではなく、職場に居場所を見出してきた、そんな父親を見てきた自分たちにとって、どんな父親像が理想なのか、迷うところではあります。
うちの父親も、噺家という特殊な職業であり、ほとんど家には帰ってこないという家庭で育ちました。それでも、父親の背中を見て育ったというか、父親の「生き様」みたいなものは、学んできた気がします。ただ、最近でこそ一緒に飲みに行ったりもしますが、昔は夕飯を一緒に食べた記憶などほとんどありません。果たして、それが理想的かと言うと、そうでもない気がします。結構、どういう父親に育てられたかで、理想の父親像、家庭像も変わってくるものと思います。
女性の社会進出も進み、理想の父親像みたいなものも、変化してきているのでしょう。こうした時、上記の本など、様々な価値観を踏まえて、自分なりの父親像を作っていくことが重要であると感じます。
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